あらすじ

三十四歳、元中学校教師の三枝真帆は、うつ病で休職して一年半。 世間はゴールデンウィーク最終日――だが彼女にとっては、終わりの見えない「長すぎる夏休み」だった。 社会復帰への不安、迫る傷病手当の期限、そして何も感じられなくなった心。 ある早朝、導かれるように訪れたかつての勤務校。 そこで彼女は、誰もいないはずの四階の音楽準備室から「リコーダーの音」を聞く。 ――あの教室は、まだ待っている。 怪談のはずだった場所で出会ったのは、恐怖ではなく、取り残された時間と「言えなかった想い」だった。 これは、奇跡ではない。 それでも確かに、ひとりの人間が「もう一度、前を向くまで」の物語。

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エブリスタ2026/03/19
  • 現在の作品四階の音楽準備室は、まだ私を待っている