あらすじ
東京で「クズ男」との不毛な恋愛に明け暮れ、鋭利な言葉を武器に戦ってきた西原愛莉。二十九歳、結婚目前の男の借金発覚を機に、痛烈な捨て台詞を放って決別する。心身ともに限界を迎えた彼女は、逃げるように帰郷し地元の事務職へ。
そこで再会したのは、かつて身勝手に振った高校時代の恋人・彰だった。消防士として実直に生きる彼の温かさに触れ、愛莉は虚栄心の鎧を脱ぎ捨てていく。彰の負傷を機に献身的な看病を決意した彼女は、毒のない素直な心を取り戻す。三十歳を前に、刃のような鋭さではなく、しなやかな愛に満ちた新生活が幕を開ける。