あらすじ
十九歳で刑を執行された死刑囚、林颯人(はやと)。
真っ白な闇に溶けたはずの彼が目覚めると、そこは魔法が日常として存在する異世界だった。
手元に残ったのは、前世で握りしめていた一丁の「銃」。
寝ぼけ眼で引き金を引いた瞬間、彼は異世界の警察官に組み伏せられ、アキレス腱を固められる。
「ギブ! 落ちる、アキレス腱落ちる!」
二度目の人生も即座に詰んだかに思われたが、魔導裁判所が下した判決は、死刑でも強制労働でもなかった。
それは――『五年間の義務教育』。
「銃を撃った動機を、論理的に言語化せよ」
「マドレーヌを三倍にするための算術を解け」
「魔法定数と物理法則の相関図を書け」
魔法で遊ぶ囚人たちに囲まれ、凶悪(?)な転生者は、鉛筆を握りしめて「かんじドリル」という名の地獄に挑む。
言葉を知らない男の、歪な更生プログラムが今、幕を開ける。