あらすじ
異世界へ渡った少年・ラウドが授かったのは、外れ職と嘲笑われる【魔獣使い】だった。
華やかな剣聖も、絶大な火力を誇る大魔導士もいるこの世界で、召喚師は「他人任せの二流職」。そう見下され、彼は王都の養成機関でも最底辺からのスタートを強いられる。
だが、彼の持つスキルは常識外れだった。
それは、倒した魔物の“核”を喰らわせることで、契約した魔獣を進化・変異させる禁断の召喚術。
牙狼は炎を纏う灼獣へ。小さな飛竜は空を裂く覇翼種へ。
そして魔獣が強くなるたび、主であるラウド自身もまた、視覚・反応・魔力量といった能力を契約共有によって底上げされていく。
彼の戦い方は、ただ召喚して命じるだけではない。
前衛を務める重装の魔獣で敵陣を崩し、索敵に優れた小型魔獣で罠を暴き、空戦型の魔獣で制空権を奪う。さらに複数契約した魔獣同士を連携させることで、戦場そのものを支配していく。
それは剣士でも魔法使いでもない、“軍勢を一人で運用する”召喚師だけの戦闘スタイルだった。
やがて彼は、一匹の瀕死の幼獣と出会う。
他の誰にも価値を認められず、処分寸前だったその黒い魔獣は、ラウドにだけ心を開いた。
名を与え、傷を癒やし、共に死線を越える中で結ばれていく絆。
だがその幼獣は、世界を滅ぼした厄災種の血を引く、災厄級魔獣の幼体だった――。
王国の陰謀、魔族の侵攻、そして“召喚師を禁忌とする”教会の追跡。
仲間として信じた魔獣たちと共に、ラウドは理不尽な世界へ牙を剥く。
最弱と蔑まれた少年は、やがて誰も見たことのない最強の召喚師へ至る。
これは、魔獣との絆を力に変え、喰らって進化する召喚師が、世界の支配構造をひっくり返す成り上がり英雄譚。