あらすじ
「あんたがいると売上が落ちる」——五年間、早朝から深夜まで身を粉にして働いてきた花屋を、叔母のその一言で追い出された。理由は「地味だから」。代わりに店に立つのは、花の名前すら知らない華やかな従妹。常連客の想いを繋いできた日々も、仕入れ先との信頼関係も、すべてが否定された夜。最後の店じまいをしていた私の前に、一人の男性が飛び込んできた。「母の命日なんです」——閉店間際、どこにも売っていない花を求めて。私は売れ残りの花たちで、彼のためだけのアレンジを作った。その男性が、大手企業の御曹司だなんて知らずに。たった一夜の出会いが、私の運命を大きく変えていく。「君の花には、物語がある」そう言って私の才能を見出してくれた彼と、新しい一歩を踏み出した矢先——客足が途絶えた叔母の店から「戻ってきて」と連絡が来て……? 地味で不器用な私が、売れ残りの花に命を吹き込み、本当の居場所と愛を見つける再生の物語。