あらすじ
「婚約破棄されたのよ!」
最悪に仲の悪い姉・ルイーザが泣き崩れるのを見て、妹フィオレは――爆笑した。
部屋に引きこもり、父の書斎からくすねた葉巻で祝杯。 そんな彼女に下された命令は、姉を振った男――ライネーリ伯爵邸への潜入だった。
黒髪のカツラにメガネ、そばかすメイク。 別人『侍女モニカ』として敵地へ潜り込むフィオレ。
……のはずが。
厨房でこっそりタバコを吸い、 拾った子猫を可愛がり、 気づけば屋敷の人間たちと打ち解けていく。
さらには、姉を振ったはずの次期伯爵ジェラルドが、 なぜか“変装中のフィオレ”に執着し始めて――
「君に行ってほしくない。結婚してくれ」
いや待って。私、正体隠してるよね?
そして彼女は見つけてしまう。 書斎に眠る、ありえない記録を。
――『次女フィオレは、10年前に死亡している』
これは、歪な姉妹の秘密と、偽りの恋が絡み合う物語。