あらすじ
豊臣と徳川が共存している、少しだけ不思議な戦国時代。
そこでは定期的に、
「天下のことをだいたい決める会」
なる政務会議が開かれていた。
議長は淀殿。
補佐は徳川秀忠。
参考意見は豊臣秀次。
そして私は――記録係、小早川秀秋。
議題はいつも重大。
だが結論は大体、
「高度な政治的判断により現状維持」。
関ヶ原の到着時期の差異も、
言いにくい史実も、
すべてやさしい言葉で丸く整理されていく。
これは、
天下をだいたい決める会の議事録であり、
同時に――
言葉で歴史を包み直す、静かな会議の記録である。