あらすじ
公爵家三男ロイドは、初巡回の日に盛大に落馬した。
医局で目を覚まし、祈るように佇む少女を見た瞬間――確信する。
「この子は俺の嫁になる」
問題は、その発言が廊下中に聞かれていたことだけだ。
できる男として秩序監査官デビューするはずが、なぜか“落馬五分で嫁を決めた男”として噂になるロイド。
だが王都では、別の噂も広がっていた。
昨日まで存在しなかった者。
妙な知識を持つ者。
どこから来たのか分からない者。
人々はそれを“女神の客”と呼ぶ。
祈りが濃くなると、客は増えるという。
恋に暴走する公爵家三男と、祈る少女。
そして女神の客たち。
秩序を守るはずの監査官は、
やがて世界の均衡に触れることになる。
――だが今は、まず嫁だ。