あらすじ
日本ではトップコンサルタント。
大企業の再建から国家規模のプロジェクトまでまとめ上げ、気づけば資産も名声も手にしていた男――白石快斗《しらいしかいと》。
だがある日、会議室を出た瞬間、視界が白く弾ける。
目を開ければそこは、剣と魔法、竜と魔物が支配する弱肉強食の世界。
当然のように告げられた。
「戦えぬ者に価値はない。非戦闘民は不要だ」
武力ゼロ。
魔力ゼロ。
与えられた特別なスキルも、なし。
そして即日追放。
……普通なら詰みだ。
だが快斗は、砂埃の中で肩をすくめて笑う。
「いやいや待って? 剣も魔法も使えませんけど? でもその戦争、設計ミスですよ。三か月で財政破綻コースですけど大丈夫そう?」
命を握られてなお、軽い。
だが視線は冷静に、陣形、補給線、権力構造を見抜いている。
「戦う? もちろん止めませんよ。どうぞどうぞ。ただし――勝率二割。改善提案、聞きます?」
彼の武器は、観察力、交渉術、情報操作、心理誘導。
現代で磨いた“構造を読む力”。
内紛寸前の傭兵団を立て直し、
失脚しかけた竜騎士団長を救い、
奴隷扱いされる魔族の少女と対等契約を結ぶ。
「俺は最強じゃないですよ? 前線は任せます。その代わり、勝てる舞台は俺が用意しますけどね」
気づけば彼の周囲には、英雄も竜王も魔王候補も集まり始める。
これは、武力ゼロの男が、口八丁手八丁で最強国家を築き上げる物語。
「安心してください。この世界、伸びしろしかないんで」