あらすじ
かつてプレイしていた鬱ゲー『センチメタル・レクイエム』。
その世界に、俺は――よりによって魔王として転生していた。
このゲームに救いはない。
勇者は国に利用され、仲間は理不尽に殺され、最後にはたった一人で魔王を討つ。
だが、その結末すら報われない。
力を恐れられた勇者は、王によって処刑されるのだから。
――全員、不幸になる。
そんな未来を、俺は知っている。
だから決めた。
この物語を、ぶち壊すと。
魔王である俺は、勇者パーティーに一切手を出さない。
その代わりに、裏からすべてを操作する。
仲間が死ぬ運命なら、死なせない。
絶望する運命なら、ねじ曲げる。
世界がそう作られているなら、その前提ごと壊す。
だが、この世界は甘くない。
救えば救うほど、本来覚醒するはずの勇者は力を得られず、物語は歪んでいく。
そしてやがて、世界そのものが補正を始める。
――これは、本当に救済なのか。
それでも俺は選ぶ。
推しの不幸は、許さない。
これは、バッドエンドしか存在しない物語を、魔王が塗り替える物語。