あらすじ
世界は、感情によって滅びる。
――それが、全知を得たサカキの結論だった。
異世界に転生し、「大賢者」となった彼は知っている。
どの選択が正しく、
どの犠牲が最小で、
どの未来が最も効率的かを。
勇者アルトは、その隣に立つ者。
剣を振るい、命を賭し、
賢者の導きを疑わずに受け入れる存在だ。
感情を排し、迷いを捨て、
合理だけで編まれていく救済の道。
だが最適化された世界は、
いつしか人の在り方そのものを変えていく。
これは、
救うために支配を選んだ賢者と、
その選択を受け入れ続けた勇者の物語。
光は正義ではない。
闇も悪ではない。
ただ“答え”だけが、静かにそこに在り続ける。