あらすじ
生まれつきの障がいにより車いすで生活する城和 可翁(しろわ・かお)は、大学進学を機に久しぶりに自宅での生活を始める。外に出る機会が少ない彼女にとって、訪問入浴のヘルパー・崎野 拓巳(さきの・たくみ)との会話は、日々の小さな楽しみだった。
拓巳は優しく、気さくで、どこか距離の近い存在。年齢差も立場の違いもあるのに、可翁の心は少しずつ惹かれていく。だが、彼は「恋愛はしない」と決めていると言い、可翁もその気持ちを胸にしまい込んでいた。
そんなある日、思わぬ出来事をきっかけに、ふたりの関係は大きく揺れ動く。隠していた想い、すれ違い、家族の反対――。それでも、互いに惹かれ合う気持ちは止められなかった。
立場も年齢も環境も違うふたりが、それでも「一緒にいたい」と願ったとき、周囲の世界はどう変わっていくのか。
そして迎えた初めてのクリスマス。可翁と拓巳の“未来”が静かに動き出す。