あらすじ
戦争の最前線、野戦施療院で治癒と鎮魂を続ける聖女エリシア。
だが運ばれてきた遺体の中に、婚約者である聖騎士ユリウスの亡骸を見つけてしまう。
「鎮魂」は魂を冥界へ送る最後の務め。
それなのにエリシアは——どうしても彼を送れなかった。
やがて王国は敗れ、エリシアは敵国へ連行される。
待っていたのは、聖女の力を求める女帝と、救うほどに深まる不穏な「呪い」。
牢の中で差し伸べられた小さな善意を頼りに、エリシアはたった一つの願いを託す。
しかし、戦場で「鎮魂されなかった死」が意味するものは、あまりにも残酷だった。