あらすじ
「温度管理しかできない無能は去れ!」
お菓子作りが大好きな聖女リリィは、冷徹な宰相にそう告げられ、泡立て器一本で国外追放される。
行き倒れた彼女を拾ったのは、もふもふの耳を持つ獣人の皇太子レオンハルトだった。
「火加減……弱火で……」
瀕死の状態でそう呟くリリィの才能を見抜いた彼は、彼女を国賓として迎え入れる。
リリィがその能力で「最高に美味しいスープ」を作り、さらには「理想の温度の温泉」まで掘り当てると、獣人たちは彼女を『国宝』として崇め、帝国は空前の温泉・スイーツブームに!
一方、リリィを捨てた王国では大変なことが起きていた。
「甘いものが食べられなくて、剣が振れません……」
「甘味なき王に忠義なし! ストライキだ!」
糖分不足で士気崩壊した騎士団と、職場放棄したメイドたち。
国王も宰相も、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるけれど……もう遅い。
私は、もふもふな皇太子様と一緒に、今日も温泉街で楽しくクッキーを焼いています。