あらすじ
「死ぬのは勝手だが、弾丸の無駄遣いだけはするな」
そこは、高度文明の残骸が有毒な運河に沈み、電子ノイズの砂嵐がすべてを削り取る地獄――惑星セクター、「エコー・アイランド」。
企業連合の私設軍「CPF」とレジスタンス「錆びた盾」が泥沼の紛争を続けるこの島で、最も安く、最も激しく消費されているのは、最新鋭の鋼鉄ではない。**「予算の調整弁」として最前線に放り出された、型落ち機体と格安報酬で雇われた傭兵たち。通称、「バジェット・ドッグス(予算の猟犬)」**だ。
彼らに許されたのは、一発の弾丸、一滴の燃料すらも自らの命と天秤にかける、極限の収支決算。
指先のわずかな震えが、生活を、未来を、そして仲間の命を文字通り「赤字」へと叩き落とす。
使い捨てられ、数に数えられることすらない。そんな「消耗品」たちが、泥水を啜り、牙を剥き、己の命に付けられた安値というレッテルを力ずくで引き剥がす。
これは、鉄錆と硝煙にまみれた紛争地で、自らの価値を「一撃の重さ」で証明しようとする者たちの、剥き出しの生存記録。