あらすじ
長年「理想の伯爵夫人」として耐え続けてきたジュリア・アグリア。
夫アベルの抑圧に押しつぶされながらも、ついに十年の結婚生活に終止符を打ちます。
もう誰の顔色も窺わない――そう誓ってたどり着いたのは、海と商人の自由都市《リュシアン連邦》。
そこでは、身分も家柄も通用せず、価値を決めるのは「実力と信用」。
過去を背負ったまま新たな人生を歩もうとするジュリアは、港で一人の男と出会います。
無骨で無愛想、だが誠実な実業家レオンハルト・ヴァルク。
最悪の出会いから始まった二人の関係は、やがて仕事を通して信頼と共感に変わっていき――。