あらすじ
「お前、ここがどこだか分かってるのか?」
目覚めると、そこはα、β、Ωの性別が支配する異世界だった。目隠しをされ、見知らぬ檻の中——運命の番探しを強制する、非情な結婚サバイバル番組の会場に、俺はいた。
現代日本から引き裂かれた如月皐人は、αでもβでもない“ただの人間”。この世界では“番外”と呼ばれる存在だ。Ωの参加者ですら奪い合うαたちの中で、彼は誰からも必要とされない“ハズレ”として嘲笑される。
しかし番組最強のα・東雲侑希だけは違った。彼は皐人を一瞥し、冷たく言い放つ。
「俺の番になる気はないか? ただし、偽装でな。」
強引に始まった偽りの番関係。拒む力もない皐人は、彼の“所有物”として過ごす日々の中で、α社会の矛盾と、侑希が背負う孤独を知る。優しいのにどこか壊れた彼の素顔に触れるたび、偽物のはずの鼓動が速くなる。
これは、契約から始まる運命——それでも二人は、本物の“番い”になれるのか。