あらすじ

「おい、車内だぞ……うるさいんだよガキ共が……!」  少し騒いでいた部活帰りの高校生だけに限らず、その車両がしんと静まった。  ……確かに、雑談にしては声が大きかっただろう。奇声を上げたわけではないが、笑い声は大きく響いていた。次の駅がどこなのか、アナウンスがかき消されるくらいには。  大人ならば注意する男性の気持ちも分かるだろう……同じく、ついつい騒いでしまう気持ちも分かる。だから「ごめんね、ちょっとうるさいよ」で済んだ話だったのだ――もしもそこで学生が言い返してきたら、そこで初めて悪者が決定する。  なのに――乱暴な言葉遣いをしてしまえば、注意をした男性の方が悪者になってしまう。少なくとも周囲は、騒いでいた学生よりも過剰に吠えた男性の方を怪訝な目で見ていた。  非常にもったいない……しかも騒いでいた学生よりも注意した側がうるさいし……。  ミイラ取りがミイラになるとはこのことか。 「静かにしろよ、まったく……」

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カクヨム
カクヨム2026/02/24
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