あらすじ
深夜0時。元警視庁鑑識官・高橋湊が営む松山のクリーニング店に、
隣人の鍵谷カナが血まみれのエプロンを持ち込んだ。
「消してほしい」
湊には、血痕を完璧に消す技術がある。
だが――10年前、父もこの店で「殺人」の痕跡を消していた。
八名グループの実力者・八名信一郎の命令で。
父の罪を知る湊は、カナを断れない。
そして、白い蒸気の中で血痕を「漂白」したその夜から――
湊は、証拠隠滅・偽装工作の共犯者へと堕ちていく。
湊に憧れる女刑事・石田波留は、湊の秘密に気づいている。
だが彼女は、職務を捨てて湊を守ろうとする。
カナの殺意。
波留の執着。
湊の葛藤。
三人は、互いに嘘をつきながら、八名信一郎の罠にはまっていく。
血は落ちても、罪は落ちない。
逃亡、帰還、そして――裁き。
これは、罪を背負った三人の、再生の物語。