あらすじ
王国を覆う巨大結界――
それは代々、一人の少女の魔力によって維持されていた。
だが誰も、その事実を知らない。
結界を支えるため、すべての魔力を空へ捧げ続けてきた公爵令嬢リリアンは、
「魔法の使えない無能」と蔑まれ、舞踏会の場で王太子から婚約破棄を言い渡される。
――彼女が、国そのものを守っていたとも知らずに。
役目を失い国外へ去ったその日から、王国の空は崩れ始めた。
一方、隣国では彼女の力の真価が明らかになっていく。
リリアンの魔法は、守るだけではなく――世界を祝福する力だった。
これは、
道具として生きた少女が初めて「大切な存在」として迎えられ、
そして彼女を手放した国が、自らの過ちを知る物語。