あらすじ
勇者、聖女、賢者、そして暗殺者。
魔王討伐のために選ばれた四人は、王国の導きのまま旅をしている。
門兵はどの街でも同じ言葉を繰り返し、
宿屋は金額だけを変えて同じ台詞を告げる。
壺を割れば薬草が出る。
魔物を倒せば“レベルが上がる”。
それを、誰も疑わない。
「レベルが上がりました」
「スキルを習得しました」
——その声は、誰に向けて告げられている?
勇者は迷わない。
聖女は感謝し、賢者は理論だと頷く。
ただ一人、暗殺者だけが気づく。
この世界は、何かがおかしい。
レベルを上げて魔王を倒す。
それが正しいと、誰も疑わなかった世界で。
これは、“導き”に従わなかった者の物語。