あらすじ
「ツキヨム」楽曲化短編小説コンテスト応募作になります。
成田良悟氏による序章、『蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように』の続編となります。
▼序章はこちら
https://kakuyomu.jp/works/822139841980969846
序章をお読みいただいてからこちらの小説をお読みいただくのがスムーズですが、簡単にあらすじや舞台についてご説明いたします。
《蛇よ、どうか今宵は月に溺れぬように・序章あらすじ》
舞台は月読峠。何の変哲もない地方都市。ただ一点、「地図が大量に存在する」ことを除いては。
ある地図は古い家の蔵から発掘され、ある地図は町の図書館に知らぬ間に所蔵され、ある地図はオークションで海外に『宝の地図』と詐欺同然で売り払われた。そう、とにかく数が多いのが、この『古地図』の特徴であった。
地元生まれの高校生、楽々浦夜(ささうら・よる)は、池水正徳(ちすい・しょうとく)の経営する古書店でアルバイトをしている。そこに、最近月読峠に越してきたという高校生、辻文七巳(つじあや ななみ)が自宅の神社から発見したという古地図を持ち込んだところから物語は始まる。
その地図の指し示す先には洞窟があり、そこには10mは軽く超えようかという、巨大な蛇の化石が眠っていたのである。
その大発見以来、月読峠は土地の歴史の転換点を迎える事となった。
ただの無意味な特産品であり、今も新たに見つかり続ける古地図。
それが今、途轍も無い『価値』と共に、世界中に扉を開いたのだ。
この事件を境に、町には様々な人間が蠢き集う事となる。
本編に登場する人物は下記の通りです。
《成田良悟氏の設定を引き継いだ人物》
◆ 楽々浦夜(ささうら・よる)/16歳・高校二年
地元生まれの高校生。両親は町の商店街で変わり種のクレープ屋を経営している。
普段は穏やかで聞き上手だが、察しが良すぎる為に人の心を勝手に言葉にしてしまう癖があり、時に相手を不意に傷つける事もあれば、逆に理解者として好かれる事もある。
事件の目撃者や、語り部のポジションになりやすい。霊感などは全くないが、オカルトは特に完全否定も完全肯定もしない。クレープ屋でよく手伝いをしたり、バイトで妙な人間が多く出入りする古書店倉庫の整理などをしているせいか、町の中限定で顔が広い。
◆ 辻文七巳(つじあや・ななみ)/17歳・高校一年
東京から親の転勤で来たばかり。まだ町に馴染めず孤立気味。
実は祖母がこの町の古い神社(辻文神社)の出で、その縁でここに戻ってきたような形。
気が強い一面があり、場をリードする精神力もある。東京では不良も一目置くほどだったとかなんとか。実際荒事の状況には男子である夜より遙かに強い。
夜に対しては「勝手にこっちの気持ちを読んでそれを口にする」ことを嫌がりつつも、人間性は信頼できると感じていて、良く相談を持ち込む。短期的に色々なバイトに手を出すアクティブ女子。ティレ・マチェットの使い手。つよい。
◆池水正徳(ちすい・しょうとく)/35歳・古書店経営
眼鏡をかけた、人当たりは良さそうだがどことなく胡散臭い中年男性。探偵事務所の上の階に棲すんでいるオンラインマーケットを主戦場とした古書店の主であり、一応は作家でもある。青少年の相談役的立ち位置であり、オカルト方面にも心理学や犯罪にも詳しい狂言回し。本編では、趣味で制作していた池水の『古地図』をきっかけに物語が転がり始める。
《藤井佯が新たに設定した人物》
◆荒城小夜(あらき・さよ)・ルナぴ。/23歳・YouTuber
ピンク髪に水色の月の髪飾りがチャームポイントの地元密着型YouTuber「ルナぴ。」。月読峠のローカルな情報を発信するフォロワー数百人程度のYouTuberだったが、ある日、とある『古地図』をもとに大金を掘り当てたことで動画がバズってしまう。撮影のときだけ人格が変わったようにハイテンションになるが、カメラを回していないときは極度の人見知り。茉莉子としかまともに話せなくなる。彼氏がDV男で、うっかり殺してしまう。
◆叉逆井茉莉子(ささかい・まつりこ)/23歳・小夜の親友?
ルナぴ。とは対照的に地味な見た目をした女性。小夜のことを愛している。小夜のためならなんでもしでかす危うさがあり、DV男の死体遺棄を主導した。常に小夜と行動を共にしている。
◆阿蓮(アーリェン)/???歳・道士
研究所に雇われ、中国からやってきた道士。研究所から脱走した被検体007を探している。極度の方向音痴。見た目とは裏腹にめちゃくちゃ強い。
◆被検体007(ひけんたい007)/???歳・異形
研究所が蛇神の〈魂〉の一部を埋め込んでつくりあげた人造人間。親切な人間になりたがっている化物。親切な人間によって研究所を脱出し、月読峠に潜伏中。蛇神の力を少しだけ行使できる。
◆マップボマー(まっぷぼまー)/???歳・変態
池水のつくる『古地図』に異常なまでに執着し、その地図を写し取ったステッカーを街に貼って回っている。自らの身体を『地図』が通過していくことに快感を覚えており、ステッカーを貼り終えたあとは、池水の『古地図』の中身や、自らが写し取った地図についてはすっかり忘れ去ることを信条としている。
◆DV男(でぃーぶいおとこ)/30歳・小夜の彼氏
人間のクズ。
◆月読峠(つくよみとうげ)/???歳・舞台
滅多に月光が差さない峠。いつも厚い雲に覆われている。月読峠を描いた『古地図』が大量に存在する。
《全八章予定。連載中です》