あらすじ

女になって一年。 中山貴子、二十六歳。 ガールズバーの更衣室で、手慣れた動きでメイクを仕上げる。 「貴子ちゃん今日指名多いよ〜」 「はーい」 ヒールにも慣れた。 ナプキンの種類も完璧に把握している。 酔っ払いの扱いも、セクハラのかわし方も覚えた。 男だった頃、 “女は楽”と言っていた自分が、今は少し滑稽に思える。 でも―― 楽じゃないからって、不幸とも限らない。 貴子は鏡の中の自分に小さく笑う。 「まぁ、悪くない人生だな」 店のドアが開く音がする。 「いらっしゃいませー」 その声とともに、フロアのざわめきが広がる。 貴子は最後にリップをひと塗りして立ち上がった。 「よし、仕事するか」 ――性別で楽とか得とか、そんな単純な話じゃない。 逃げる理由を探すより、 今と向き合うこと。 今をちゃんと生きること。 それが一番大事だと、 女になって一年で、ようやくわかった。

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カクヨム
カクヨム2026/02/24
  • 現在の作品女批判の男 女として生きる~恋愛~結婚~妊娠~出産~離婚~再婚