あらすじ

「人が人を更生させるなんて、原理的に不可能です」 中学校の旧校舎、埃の舞う『特別教育相談室』。 そこに鎮座するのは、無精髭の非情なスクールカウンセラー・九条。 彼は、悩み深い生徒に寄り添うこともしなければ、温かい言葉で励ますこともしない。 彼が振るうのは「癒やし」の言葉ではない。 「愛情」や「期待」という綺麗なラベルの下に隠された猛毒を暴き出す、論理という名のメスだ。 清楚だった優等生が、なぜ突然、非行に走ったのか? 心優しい先輩は、なぜ原因不明の過呼吸に倒れたのか? 九条は、善意の皮を被った「正義の味方」たちが描く『地図』を冷徹に解剖し、誰もが目を背けてきた残酷な真実を突きつける。 「救い」という名の目隠しを剥ぎ取られた後、そこに残るのは実存の虚無か、それとも――。 これは、少女たちを救う物語ではない。 少女たちを「壊した」ものの正体を、ただ淡々と暴き出す、精神の解剖記録である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/02/23
  • 現在の作品九条先生は非情に語る。