あらすじ

第33回電撃小説大賞向けのあらすじなので、ネタバレを含みます!ご了承くださいmm 歌え、女神よ。 父と母とを喪い、故国を滅ぼされ、復讐を誓った二人の男の物語を。 オデュッセウスは、十年前、ラティウム共和国の侵攻で両親と故国を失った。彼は狂人を演じて敵味方の目を欺き、密かに暗躍を続けていた。 ゼノンは、同じく戦火で家族を奪われ、アテナイで過酷な労働を強いられていた。ある夜、血のつながらない自分に愛情を注いでくれた新しい家族が、徴税請負人に襲撃される。「もう二度と大切なものを奪わせない」と誓い戦うゼノンだったが、圧倒的な力の前に敗れ去ってしまった。 オデュッセウスの妹アテナは、心を閉ざした兄に寄り添いながら、抵抗組織アイギスの一員として剣を振るっていた。彼女は、奴隷商人の一団を襲撃した際、騎士の力を覚醒させたゼノンと出会う。その底知れぬ才能を見抜いた彼女は、ゼノンをアイギスへと導いた。 慈愛と戦士の顔を併せ持つアテナを介し、二人の男の運命は決定的に結びつく。復讐に身を焦がす青年オデュッセウスと、守るための力を渇望する少年ゼノン。泥にまみれながらも前へ進まんとする若者たちの姿と、アテナの温かな手とが、オデュッセウスを縛る憎悪の呪縛を溶かしていく。彼は、死者の無念を晴らすことよりも、若者たちが生きる未来を守り抜くことこそが、己の真の責務だと悟るのだ。 未来と希望をゼノンたちに託し、オデュッセウスは神話の領域へと至る。自らの肉体が崩れ去る代償を払い、宿敵スキピオを討ち倒した。その遺志は、旧き英雄の背中を越えていかんとするゼノンとアテナへと、力強く引き継がれていった。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/02/23
  • 現在の作品魔者