あらすじ
友達と激しく喧嘩をした夜、街に正体不明の白い粉が降り、警報が鳴り響く。
私は不安に駆られ、車で山へ向かう。
山を越えた先で、白い粉が砂糖だと知る。
そこはチョコレートの川やビスケットの家が並ぶ「お菓子の国」だった。
再会した友達は、ここが傷ついた人のための甘い避難場所だと告げる。
ここにいれば、もう痛まなくていいという。
しかし私は、親のことを思い出し、
甘い世界に残るのではなく、現実へ帰ることを選ぶ。
街は何事もなかったように静まり返っている。
けれど私のポケットには、甘い角砂糖がひとつ残っていた。