あらすじ

事なかれ主義と他国資本「大星(たいせい)」による静かなる侵略に蝕まれた国、瑞穂(みずほ)。 かつての志を捨て、会社の犬として生きていた新聞記者・神崎健人は、最南端の島・南波(なんぱ)県で、大星と地元知事による恐るべき「国家分断の陰謀(最終計画)」の決定的証拠を手にしてしまう。 しかし、大星の冷酷な工作部局長・李鉄海(りてっかい)の罠により協力者たちは次々と暗殺され、神崎自身も殺人犯として全国指名手配の身となる。 すべてを失い、絶体絶命の神崎を救ったのは、大星に最愛の妻を殺された過去を持つ反大星結社『暁(あかつき)』の実動部隊・村上正毅だった。 大星の完璧なネットワーク監視網『天網』から唯一逃れられる希望は、神崎の故郷・北州(北海道)の雪幌に眠る、外部からのハッキングを物理的に拒絶する「旧式のポンコツサーバー」。 だが、本州最北端の港町・青津で、神崎は足手まといになる己を悟り、村上にすべてを託して自ら「囮(ジョーカー)」となる決断を下す。 神崎の決死の囮作戦と、青津県警の実直すぎる本部長の「究極のお役所仕事」という思わぬ壁によって命を繋ぐ神崎。一方、無事に海を渡った村上を待ち受けていたのは、大星が手を結んだ北の軍事国家「羅州(らしゅう)」の恐るべき暗殺部隊だった。 白銀の死闘を制し、ついにサーバーを手にした村上だったが、そこには「ポンコツ故の致命的なエラー」という最大の試練が待ち受けていた。 タイムリミットが刻一刻と迫る中、彼らは神崎の妻のもとへ走る。 そして、すべてのピースが揃った時、瑞穂の首都・東都で、国家の存亡を懸けた『Xデー』の幕が切って落とされる。 平和ボケした国家の終焉と、血塗られた真実。 大星の支配を脱した果てに、この国を待ち受ける「新たな形」とは何か。 作られた英雄・神崎健人が最後に見る景色は、希望か、それとも――。

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小説を読もう2026/02/23
  • 現在の作品英雄誕生 ~事なかれ国家と、最後のジョーカー