あらすじ
「お願いだから俺を攻略しないでくれ。死ぬから」
――ただ生き残りたいだけなのに、なぜか『学園を裏から牛耳る真の黒幕』として崇められています。
乙女ゲームの攻略対象に転生した俺、レオン。
容姿端麗、剣も魔法も優秀な騎士団長候補――って、全く喜べない。
なぜならこのゲーム、俺のルートは「ヒロインと結ばれる」か「闇落ちして死ぬ」の二択。しかもちょっと選択肢を間違えるだけで即死する超絶クソ仕様なのだ。
幸いにも、俺には自分に向けられた『好感度』と、転生者を示す『前世記憶保持マーク』が見える能力がある。
これを使ってヒロインたちを全力で遠ざけ、死亡フラグをへし折り、平穏なモブ人生を手に入れてやる!
……そう思っていた時期が俺にもありました。
「あえてイベントを無視するなんて……私の狙いを完全に先読みしているのね!」(正統派ヒロイン/Wikiガチ勢)
「あなたのその恐ろしい計画、私も乗ってあげるわ」(悪役令嬢/打算100%)
「今度のあなたは……最高に素敵……♡」(隠しキャラ/限界ループヤンデレ)
いや、違う! 計画なんてない! 俺はただフラグを折るために必死なだけだ!
冷たくあしらっても、裏でイベントを潰しても、なぜか彼女たちの好感度(=死亡率)は爆上がり。
おまけに俺の涙ぐましい生存戦略は、彼女たちの目には『学園の裏で暗躍する絶対的黒幕のムーブ』に映っているらしい。
「あの人こそが、この世界のバグすら支配する真の支配者よ……!」
ヒロインたちが勝手に俺を神格化し、謎の情報戦(?)を繰り広げる中、俺は迫り来る死を回避するため、ついに学園のシステムそのものを裏から破壊(ハッキング)する羽目になり――。
これは、ただ平穏に生きたいだけの男が、すれ違いと勘違いの果てに「無自覚な裏ボス」として世界に君臨してしまうまでの、涙ぐましい生存戦略の記録である。