あらすじ
「私たち……もう、おしまいね……」
「弱気になるな。きっと大丈夫だ……」
おれは振り返らずにそう言った。ヘルメット越しでも、表情から向こうに伝わってしまう。もう口角を上げることすら重労働だった。もっとも、声だけでもお互いの心がどれだけ削られているかは手に取るようにわかってしまうが。
おれとミリーは新惑星の調査員だ。任務を終えて母星へ帰還する途中、船のAIが未知の惑星を発見し、おれたちはそこへ向かうことにした。先の惑星が期待外れに終わったせいもあったのだろう。ついでに寄るような気分で針路を変えてしまったのだ。
それがすべての始まり――そして終わりだった。