あらすじ
音花新が暮らすマンションの隣の隣の隣のずーっと隣の一軒家に学校のマドンナがいる―――――はずだった。
天使、才女、美少女、姫と言われる白雪六花と、平凡極まりない影の男である新は本来出会うはずのなかった赤の他人だ。
学校でもまったく接点がなく、ましてや学科すら違う。話したことも顔を合わせたこともない二人が恋に落ちるなど本人たちすら予想外だった。
あの時、話しかけるまでは。
あの時、事故に巻き込まれるまでは。
「俺に恋心なんてない。勘違いは互いに傷つくだけだ」
「私は恋を知りません。生憎ですが、断らせていただきます」
素直になれないひねくれ者と、恋に初心な少女の物語。
「家から逃げてきました。入れてください」
「……………………正気かお前」
有り得ない出会い方をした二人は徐々に距離を縮めていく。
互いの料理を食べて感想を言い合ったり、一緒の家で生活してみたり、友人に隠れてお出かけデートをしてみたり。
高校生らしい青春を歩むことが、大切なんだと自覚出来るように。
氷壁に阻まれる少女の心を溶かすのは、近付き過ぎない少年の思いやりだった。
新は出会いをキッカケにもう一つの青い春を謳歌する。
これは出会いから始まる等身大の青春物語。