あらすじ

◆天はエルライミサが埋葬されるとき、生を与えた。 その後に生れた妹とまるでウズムシのように二人で一人のような生活を送る。 ジャンセルに夜働かされる姉は自分を責めていた。 その救いとなるものが、地球にある白と黒の古書だ。 神鏡聖花(かがみ・せいか)と獅子堂壱流(ししどう・いちる)が持っている。 転移した聖花は逢魔が時を迎える。 エルライミサが哀しみの姿を見せる。 物悲しい運命に巻き込まれて行く聖花と姉エルライミサが、互いに他人ではないと分かって行く。 ◆主な登場人物 エルライミサ・オルビニアン(姉)  女性、二十三歳。銀の長髪、銀の瞳に褐色の肌。父ガイナ・オルビニアンと母シーニア・オルビニアンとの間に産まれた。砂礫が漂う月の異世界で、僅かな特別な水を頼りに生きていたが、二歳で亡くなる。ガイナが亡骸を埋めているとき、天(てん)に祈を捧げると天は魔(ま)の姿となって、姉を蘇らせる。成長して行くが、ヴァンパイアのように不死を漂わせる。夜は炭鉱夫どもを相手に酒を売る手伝いをジャンセルにさせられ、本当は不満に思っている。魔のエナジーが入った赤い酒で乱れた客相手に、鞭打ち血の回収をして、憂さを晴らしている。 エルライミサ・オルビニアン(妹)  女性、二十一歳。シーニアは、姉の蘇りを見て驚きお産をした。直後に亡くなる。その娘に祟りを恐れてガイナはエルライミサと命名した。宿を借りたジャンセルが来ると、シーニアを埋葬しに行ったガイナは帰って来なくなる。白い家はジャンセルが占拠した。妹は義母に可愛がられて育てられた。昼に赤い酒に使う水を汲みに長い尾根を行くのが日課だ。自分が魔のモノの一部だとは自覚していない。 ジャンセル・バラム(ジャンセル・オルビニアン)  女性、五十一歳。天の力によって、エルライミサ姉妹を利用してうまい汁を吸っている。赤い酒を商売にしており、普通の『赤(あか)』と呪いが入った特別な赤い酒『紅(べに)』は、炭鉱夫の支払いによって異なる。魔のモノと化しているので、眩しい聖なる光が白と黒の古書から発せられると苦しくなる。 神鏡聖花(かがみ・せいか)  女性、十六歳。黒い長髪、黒い瞳に真っ白な肌。自分の十六歳の誕生日に、白い古書を父の神鏡直澄(かがみ・なおずみ)から授かる。父子家庭で父が大好きだ。しかし、『逢魔(おうま)が時(とき)の刻印書(こくいんしょ)』と言うエルライミサ姉妹についての詩が載っており、恐怖に打ち震える。同じ秋藤高校(あきふじこうこう)の獅子堂壱流(ししどう・いちる)とは、エルライミサが月をバックに逆さになって現れた日からシンクロを感じている。 獅子堂壱流(ししどう・いちる)  男性、十七歳。聖花と同じ高校で生徒会長をしている。聖花に一目惚れをしているし、深い運命を感じている。エルライミサに飲み込まれる。助かるには、ヴァンパイアが人になることだと聖花に古書から得た知識をシンクロで伝える。 神鏡直澄(かがみ・なおずみ)  男性、五十六歳。聖花を目に入れても痛くない程可愛がって来た。蕎麦が名物の温泉宿かがみ屋(や)の旦那である。東京タワーで中継される昭和のご成婚パレードを居なくなったと思っていた幼馴染の柊絵惟(ひいらぎ・えい)が観たいと思っているのを偶然知り、テレビを買ってあげた所、東京スカイツリーの時代のかがみ屋に二人で転移してしまった。どうやら絵惟が原因らしい。間もなく彼女は二度目の神隠しにあう。 天(てん)  神(かみ)でもあり、魔(ま)でもある。神の姿のときは銀の龍(りゅう)となり異空間を漂い、魔のときは白い大蛇(たいじゃ)となり獲物を狙う。 ◆よろしくお願いいたします。

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カクヨム
カクヨム2026/02/22
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