あらすじ
相手がどれだけ間違えていても、自分の筋を曲げられない。
私の悪癖だった。
そんなだから利用されるだけ利用されて、あっさりと切り捨てられてしまう。
貴族議員の筆頭秘書官として働いていた私は、ある時議員の不正実行犯に仕立て上げられ、足切りに利用されて国外追放を言い渡された。
疲労困憊の中、どうにか退去処理をし、部屋を片付け、言われるまま宮殿を出て行こうとした私だったけれど、
「――――我が孫娘、ミリア=テレジアに冒険者ギルド『トネリコの灰枝』の全権を委譲する」
そんな祖父の遺言状を携えてきた、冒険者の青年がすべてを変えた。
身分社会の底辺から、司法も及ばない魔物との最前線へ。
他者の操り人形になり続けてきた女が、冒険者を率いるギルドマスターへと向けて踏み出していく、その一歩目のお話。