あらすじ
――一つ、屍者を甦らせてはならない。
――一つ、魂を喰らってはならない。
――一つ、屍者を辱めてはならない。
――一つ、神を殺してはならない。
――一つ、他の種族と交わってはならない。
六の界層に七の種族が生きる世界――そこは五つの禁忌に支配される世界でもあった。
「全部滅びてしまえばいいのに——……」
燃え盛る城を前に、少女は慟哭した。謀叛によって全てを失った少女に唯一残された、精霊界の象徴たる一本の桜――千年桜を死なせないために、少女は一人、人間界へと向かう。
春――人間界に住む妖族の青年は今年も平和に過ごせると、そう信じて始まりの日を迎える。しかしそこに落ちてきた一人の男によって、青年の運命は大きく動き始める。