あらすじ
「死ぬ気で世界を救うくらいなら、今ここで私と死んでください」
そうした方がマシな状況で、こう言えるだけの関係になってしまったのだから仕方がない。
いつの間にか天使になってしまった少女エルカと、"元"伝説の天使カマエル。
2人が出会ってしまったのが、滅亡寸前の天界だったことが運の尽きだ。
遥か空の上。天使や神が生きる天界は今、煉獄の侵略によって紫の水晶に埋め尽くされている。
この水晶は触れたものを結晶化させ、全てを飲み込んでいく。
そして厄介なのは、存在抹消の呪いだ。
結晶化して死んだ者は、人々の記憶から消えて無くなる。
まるで始めから存在しなかったかのように、綺麗に忘れ去られてしまう。
忘却と死の蔓延する天界では、家族も恋人も数秒後には消えていなくなるかもしれない。
もし大切な繋がりを失いたくないのなら、方法は2つある。
ひとつは忘れる前に自ら死んでしまうか、あるいは天界を丸ごと救ってみせるか。
もっとも後者を選ぶのなら、死を覚悟する必要もあるが。