あらすじ
王宮の夜会で突然の婚約破棄を言い渡された伯爵令嬢エリーゼ。
理由は「地味で薬草臭いから王妃にふさわしくない」という、あまりにも身勝手なものだった。
五年間、彼女は王宮薬草園でひたすら薬を調合し続けてきた。
雨の日も雪の日も休まずに。
けれどその仕事の本当の意味を、誰も知らないまま――。
彼女が王都を去った直後、街に疫病が広がり始める。
止まらない感染、増え続ける死者。
そして明かされる、たった一人の“地味な薬師”が守っていた十万の命という真実。
婚約破棄から始まる王都崩壊。
全ての証拠が白日の下に晒されたとき、立場は完全に反転する。
これは、蔑まれた令嬢が“国を救った功労者”へと評価を取り戻し、
そしてずっと見守っていた第一王子に求められるまでの物語。