あらすじ
帝国騎士団団長ローゼンの城で育ったリュカは、騎士学院へ入学するため、旅立ちの朝を迎える。
剣の稽古も、朝食も、城を歩く道も、すべてはいつもと同じ――ただ、それが最後の日であることを除けば。
無口で不器用なローゼンは、多くを語らず、けれど現実の厳しさと生き方だけは確かに伝え、リュカの背中を押す。
城門で交わされる短い言葉、振り返らないと決めた別れ、そして胸元に揺れる小さなネックレス。
それは過去とどこか重なる、けれど決して同じではない“違和感”だった。
知らないまま受け取っていた想いと、静かな旅立ちを描く、ひとつの別れの物語。