あらすじ

魔法大戦が終わって七年。拭えない罪を抱えたまま、元術士兵のヴァルトは地上をひとり歩き続けていた。 廃墟の隅に、名前も素性もわからない子供がいた。 「ねえ、この花、名前なんていうの?」 理由もわからないまま置いていけず、ヴァルトは子供を連れて東へ向かう。道中で出会った女カイラ——失った家族の記録を書き残すことで生きている人間——も加わり、三人はかつての「アーカイブ都市」アルヴィスを目指す。 子供は名前のないものに名前をつけながら歩く。罪を抱えた男は答えられないまま隣を歩く。記録する女は何もかもを書き留める。 戦争が残した灰の中から草が芽吹くように、何もなかった場所に、少しずつ何かが積み重なっていく。

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小説を読もう2026/02/21
  • 現在の作品灰と草