あらすじ
イギルニアに留学中の神月木(かづき)セイマは、散歩中に遭遇した数万人規模の反移民暴動に巻き込まれ、突如として約30人の男たちに襲撃される。
セイマは、これはいつもの不運だと半ば諦めつつ、必死に(しかし外見は冷静に)攻撃を回避し始めた。
集団で鉄パイプや空き瓶を手に襲いかかる男たちに対し、セイマは必要最低限の動作だけで全てをかわしきり、さらに相手の力を利用して全員を翻弄・制圧してしまった。
その一部始終を撮影していたベテランカメラマンは、レンズ越しに捉えたセイマの挙動、まるで「一瞬消える」かのような動きに困惑を覚える。
それは、かつて世界を震撼させた彼の父、鉄真(てつま)の神技「時間超越」を彷彿とさせるものだった。
動画が拡散されるや否や、世間は彼を「氷の精神を持つ隠れた賢者アイス・セージ」と呼び、セイマは一夜にして現代の伝説として祭り上げられる。
この“勘違い”が加速し、「気高きご解者たち」が動き出す中、ただ一人、謎の人物ドクター・ヴェノンだけは「ついに見つけた」と不気味な笑みを浮かべていた。
現実が期待を凌駕し始める、新たな伝説の幕開けである。