あらすじ

高校剣道日本一の亜平ビンジは、気づくと昭和十二年の軍施設に転生していた。記憶の一部を失ったまま、陸軍士官学校の「卒業試験」に挑むことになる。相手は明智光秀の悪霊。その戦いの最中、友人でありライバルの野田賢吾——ノダケンが現れ、二人は息の合った連携で勝利する。だが、試合中に覚醒したビンジは異様な力で暴走し、教官の森田に制止される。こうして二人は、悪霊殲滅を担う「特務機関あけぼの」への入隊を許可される。 世界では人類を滅亡に追いやるヒト型悪霊が進撃を続け、日本は最後の砦。人々は悪霊と戦う除霊師を陸軍の指揮下で育成している。ビンジとノダケンは同じ班に配属されるはずだったが、卒業式の朝、ノダケンが忽然と姿を消す。遺されたのは血塗れの軍服だけ。教官たちは脱走と断じるが、ビンジは友を信じ、失踪の真相を追及しようとする。 しかし森田は彼を遠ざけ、九州・太宰府の租界防衛へと転属させる。憤るビンジだが、旅中の列車で悪霊退治を成功させ、一躍英雄に。そして、太宰府で待っていた森田の言葉から、自らの「暴走」を生む器が、精強な悪霊との連星——他者との共闘を可能にするものだと知らされ、俘囚となっていた土方歳三と契約を結ぶ。 租界の防衛は最初こそ牧歌的だったが、釜山から上陸した織田信長によって福岡市街は壊滅。肝心の租界も、屋敷の女主人が則天武后であることが発覚し、本性を解き放った悪霊との戦闘に陥り、仲間を失う。戦いはやがて信長との決戦となるが、土方との連携で彼の急所を叩き壊す。しかし勝利に酔う間もなく、博多湾沿岸でノダケンの死体を発見する。 福岡戦役を経て、陸軍上層部に裏切りが発覚した。ノダケンはその秘密を知ってしまい、密かに拉致され、戦場で落命したのだった。戦いを通じて成長を見せたビンジを周囲は認めるが、彼の心はべつのところにあった。失われた友と双つ星として輝くこと。叶うことはない夢だが、それでも信じている。

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カクヨム
カクヨム2026/02/21
  • 現在の作品黄昏のバイナリースター 〜【戦前×悪霊×転生】滅びゆく帝都で、俺は剣士と“相棒”になる〜