あらすじ
ヤマアラシのように棘を立てる青年と、決して諦めない一匹狼の、一筋縄ではいかない恋の話。
音大に留学中の七瀬奏実は、国際コンクール優勝という栄光の直後に燃え尽きた。今はドイツのワイマールで憂鬱な日々を送っている。
そんな彼の前に現れたのは、月明かりの下でヴァイオリンを弾く17歳の少年・トール。
トールは無愛想で、孤独で、けれど音楽にだけは異常な執着を見せる。
師弟として始まった二人の関係は、やがて切なくも濃密な依存関係へと変貌していく。
──音で始まり音で結ばれる、痛くて熱い、再生の恋。
※心理的に重い展開があります。
※受けが攻め以外の男性と関係を持つ場面があります(直接描写なし)。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体等とは関係ありません。
■ 記号の意味
☆…大人向け描写あり
※…精神的に辛い描写あり
■ 登場人物
✧︎七瀬 奏実(22)
ワイマール音大の指揮科に在籍中の日本人留学生。国際コンクール優勝後、燃え尽き症候群に悩む。
✧︎トール・ギースベルト(17)
ワイマールで暮らすギムナジウムの学生(日本における高校生)。街角でヴァイオリンを弾いている。
✧︎ゼッペ・ルジェーヌ(64)
国際的な指揮者で、奏実の師匠。奏実の才能を早くから見抜いている人物。
✧︎レナ・ギースベルト(25)
トールの姉。日本料理店〈Nukumori〉の店主で、トールの保護者代わり。
✧︎牧村 幸宏(46)
ルジェーヌの弟子で奏実の兄弟子。
✧︎ソフィア(14)
奏実が指導しているユースオーケストラの生徒。