あらすじ
色彩が支配層に搾取され、世界から「色」が失われていく時代。記憶も名前も持たない銀髪の少女・マシロは、灰の村で「塔の廃棄物(ゴミ)」と蔑まれながら、錆びついた巨大な鉄の騎士・アイゼンと共に生きていた。
彼女だけが知っている――あの冷たい鉄の奥底に、まだ微かな鼓動が宿っていることを。
唯一の友人を徴収官に奪われた夜、マシロは禁忌の力「色彩回帰(リ・ペイント)」に目覚める。しかし自らの命(色)を代償に死者を蘇生したその奇跡は、「呪い」として村人たちの恐怖を買い、彼女を魔女として追い立てた。
燃え盛る廃工房から逃れ、沈黙したアイゼンを台車に乗せて砂漠をひとり歩く。渇きで限界を超えても自らの血を啜り、最後の水をためらわずアイゼンのために使い果たす。
――あなたさえ隣にいてくれるなら、私は地獄だって愛せるんだ。
それは救済か、破滅か。「世界の果て」を目指す少女が、命を削るたびに右腕を蝕む痣と共に歩む、鉄と色彩と執着の物語。
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