あらすじ
時は西暦2350年
全人類が一つの”病”に蝕まれている。それに気づいたのは、わずか11人だけだった。
舞台は未来の世界。かつて名門医科大学で精神医学を学び、誰もが「天才」と認めながらも、自身はそう呼ばれることを拒む青年・天城慧悟(あまき けいご)。彼の幼馴染であり、圧倒的なカリスマを持つ女性・榊原瑠衣那(さかきばら るいな)は、彼とともに未知の“心の病”を発見する。
この病は、診断もされず、治療法もなく、本人すら自覚しない。だが確実に人の内側を蝕み、現代社会に蔓延している。そして、それは人間そのものの根幹──「心の構造」に関わる病だった。
瑠衣那の演説に導かれ、集まったのは、哲学、文学、生物学、社会学、芸術、物理学、歴史学など、様々な分野の専門家たち。彼ら11人は一つの研究チームを結成し病に立ち向かう。
だが、この病は“科学”だけでは語れない。
哲学と詩、武道とデータ、感情と構造──そのすべてが交差するとき、人間の“心”の深淵が姿を現す。
初めての患者との接触、感情の崩壊、そして“歪んだ共鳴”。
やがて彼らは気づく。この病は、人類が“人類”である限り逃れられない、存在そのものの歪みなのだと。
彼らはそれでも、立ち向かう。
それぞれの知性と痛みを持って。