あらすじ
公爵令嬢アデライドは、次期王妃としての重圧に耐え、血の滲むような努力を続けてきた。
遊び歩く婚約者・王太子クロードの公務を影で全て肩代わりし、睡眠時間を削って国を支える日々。
だがある夜、彼は煌びやかな夜会の中心で、見知らぬ女の腰を抱いて言い放った。
「あ、アデ。ちょうど良かった。俺ら、もう別れよ」
あまりに軽薄な、まるで平民の痴話喧嘩のような別れ言葉。
これまで捧げてきた献身を「重い」の一言で切り捨てられた瞬間、アデライドの中で何かが弾けた。
「――こっちから願い下げですわ、この粗大ゴミ!!」
ティアラを投げ捨て、王宮を飛び出したアデライド。
向かった先は、お忍びで通っていた城下町の酒場。そこで呆れ顔で迎えてくれたのは、幼馴染の近衛騎士団長・ジークハルトだった。
「失恋おめでとう!」と笑い飛ばしてくれる冒険者たちに囲まれ、アデライドは吹っ切れる。
酔った勢いで、ずっと密かに想い続けてくれたジークハルトに「責任取って」と逆告白!?
一方、アデライドという「唯一の有能」を失った王宮は、翌日から瞬く間に崩壊を始め――。
これは、全てを捨てて自由を手に入れた元令嬢と、彼女を一生甘やかすと誓った騎士による、スカッと幸せなスローライフの物語。