あらすじ
「声の出ない偽聖女など、我が国には不要だ!」
帝国のアステル伯爵令嬢リディアは、突如現れた『聖女』ミナに魔力と声を奪われ、無実の罪で没落した。
今は王宮の洗濯係として、泥にまみれ、貴族たちから石を投げられる日々。
そんなある日、帝国の夜会で一つの断罪劇が始まる。
リディアを唯一気に掛けてくれていた「悪役令嬢」セリーナが、皇太子から婚約破棄を突きつけられたのだ。
唯一の味方さえ奪われようとしたその時、一人の男が乱入する。
「そんなに彼女たちが邪魔なら、僕が貰い受けてもいいかな?」
跪いたのは、弱小国と蔑まれるロゼル王国の第三王子・カイル。
彼は、帝国が「ゴミ」として捨てたリディアこそが、かつて自分を救ってくれた「真の聖女」であると知っていた。
隣国に攫われたリディアを待っていたのは、想像を絶する極上の溺愛。
一方、本物の聖女を失った帝国は、急速に衰退の一途を辿ることになり——。
これは、すべてを奪われた少女が、執着気味な王子に愛されながら、自分を貶めた者たちに最高級の「ざまぁ」をお見舞いする逆転劇。