あらすじ
婚約破棄――それは恋の終わりであり、国家の崩れ始めでもあった。
愛を選ぼうとした王太子。
その決断は王都を揺らし、貴族社会に亀裂を生み、国の均衡を崩しかける。
けれど彼は、玉座を継いだ。
そして選び直す。
愛ではなく、責任を。
王となった彼の傍らにいるのは、かつて婚約者だった令嬢。
だが彼女は隣には立たない。
「光は王に。均衡は国家に。」
感情に流されず、制度を整え、派閥を抑え、財務を立て直す。
彼女は影として国を支え、王は正面から責任を背負う。
王妃の席は空いたまま。
選ばれなかった未来を胸に抱えながら、それでも王は未来を選ぶ。
これは、溺愛でも復讐でもない。
愛と責任のあいだで揺れた王が、
“正しさ”で国家を守るまでの物語。
そして、隣に立たぬ令嬢が、
誰よりも深く国を支え続けた物語。