あらすじ
私は赤ちゃんの頃から、
父と二人で暮らしていた。
父は昼も夜も働くシングルファザー。
忙しい中でも、私は父との生活を幸せだと思っていた。
小学生のある日、家に帰ると、
トイレが花のシールで可愛く飾られていた。
その夜、突然インターホンが鳴る。
派手な女性と三人の子ども。
父は言った。
「今日から家族やで」
意味も分からず、私は喜んだ。
歳の近い子どもが数人いる。
最初の一、二週間は賑やかで楽しかった。
けれど、それは始まりだった。
父は仕事でほとんど家にいない。
家のことはすべて、その女性に任された。
水商売をしていたという彼女は、外では完璧な“良い母親”を演じた。
父は完全に信じていた。
暴言、暴力、無視、嫌がらせ。
私が怪我をさせられても、
「この子が悪いことをしたから怒った」と言われ、父もそれを信じて私を叱った。
味方はいなかった。
学校から帰ると、タンスの中の服や下着がすべて引っ張り出され、部屋中にぶちまけられている。
最初は泣きながら片付けた。
けれど次の日も、その次の日も同じことが続く。
終わらない。
私は片付けるのをやめた。
すると言われる。
「お前の服やろが!汚ないねん、片付けろや」
そして掃除機の棒で殴られる。
そんな地味な嫌がらせが、日常だった。
小学生の私は、何度もベランダに立った。
ここから飛び降りたら楽になれるのか、と。
これは、一つのインターホンの音から始まった、私の実話です。