あらすじ

一九七三年、秋。 県立桜ヶ丘高校・四階の音楽室から、十七歳の芳野詩織が身を投げた。ピアノの上に残されたのは、文学作品の引用を十二行綴った一枚の紙。誰も暗号とは気づかず、学校は「いじめの事実は確認されていない」と発表し、真相は葬られた。 五十二年後、二〇二五年。 市立桜ヶ丘図書館の司書・水瀬麻里は、寄贈された古書の段ボールのなかから、あの引用が記された便箋と新聞の切り抜きを発見する。謎を追い始めた矢先、市内で資産家が書斎で殺害され、現場に残された紙の引用が、麻里の手元の便箋と一致する。 警察の協力を得て、麻里は「書物暗号」の鍵を突き止め、十二行に隠された三人の名前を解読する。それは犯行予告のリストだった。犯人は、叔母・詩織の無念を晴らすため、文学を武器に復讐を遂げようとする姪・篠原美鈴。麻里は、美鈴が向かう「最後の場所」を読み解き、言葉でその心に届こうとする。——三人の女性が、文学を軸に五十二年を越えてつながる、本格ミステリー。 全58話(プロローグ+第1-7章+エピローグ)

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カクヨム2026/02/19
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