あらすじ
天宮正鷹は日本全国どこにでもいる中学生である。
強いて他の中学生と違うところを挙げるとすれば、年下の幼馴染が「ゆーしゃ」を自称し、自分を「まおー」呼ばわりしてくるところ。
自称ゆーしゃ曰く、正鷹とゆーしゃは前世で「魔王」と「勇者」であったらしい。
妄想乙、と一蹴しても良かったのだが、なんとゆーしゃ、光り輝く聖剣を召喚する特殊能力を持っていた。
……もしかしたら、ゆーしゃは本当に「勇者」だったのかもしれない。
そんな彼の日常は、ゆーしゃとの追いかけっこに始まる。
光り輝く聖剣を正鷹にぶっささんと目論むゆーしゃとの死力を尽くした追いかけっこである。
正直やめてほしい。
騒がしくも平和と言えなくもない日常を過ごして居た正鷹だったが、ある日、自分の「ゆーしゃ」に対する異常に気付いてしまった。
「ゆーしゃ」の名前が思い出せない。
それに気づいた瞬間、正鷹の「日常」は終わりを告げた。
ゆーしゃは自称勇者である。
まーくんは他称魔王である。
勇者と魔王は敵対『しなければならない』
魔王は勇者に打倒『されなければならない』
――それは、たとえ生きる世界が変わったとしても。
舞台装置に名前はいらない。
それはいやだと、舞台で踊らされる人形が泣いて、喚いて、叫んだとしても。
つまり。
この話は、
勇者を自称する男子小学生と、
魔王を他称される男子中学生の、
仁義なき戦いを描いたハートフルコメディーである。