あらすじ
《影神の紡ぎ手》 あらすじ
影王アザル=ヴェインとの死闘を終え、世界は束の間の平穏を取り戻したかに見えた。
だが、影王の残滓を吸収した天城蓮の影は暴走を始め、彼の身体を内側から蝕んでいく。
蓮の影を唯一鎮められるのは、幼なじみの少女・いろはだけだった。
そんな中、蓮の前に現れたのは、白銀の髪を持つエルフの少女──リュミナ・フェルシア。
彼女は自らを「命紡ぎ」と名乗り、蓮の影が“影神”へと変わろうとしていることを告げる。
影神とは、世界の影を束ねる存在。
だがその覚醒には、紡ぎ手の命を代償とするという残酷な真実があった。
蓮の影の変質を察知した最悪の存在──影喰らいが姿を現す。
影を喰い、進化し続ける影の怪物。
影王亡き今、次に狙われるのは蓮の影、そして影神の“心臓”となるいろはだった。
影喰らいにいろはを奪われ、蓮は絶望の淵で影神第二段階へ覚醒する。
だが、それでも敵には届かない。
世界が闇に飲まれようとしたその瞬間──
リュミナは静かに微笑み、蓮の影に触れた。
「蓮……あなたの影は、優しいよ」
命紡ぎの力を解放したリュミナは、眩い光となって影喰らいを貫き、
いろはを救い出すと同時に、蓮の影神を完成へ導く。
光は世界樹へ還り、少女の姿はもうどこにもない。
リュミナの光を胸に宿した蓮といろはは、
影神として新たな世界の影を守る道を歩き始める。
──光は影に寄り添い、影は光を抱きしめる。
失われた光は、二人の影の中で今も生きている。