あらすじ
私は、かの偉大なるゼマル・ミテル氏が編纂した歴史書をもとに、さまざまな史料や伝聞、現地調査を行い、世の人々が読みやすい物語を書こうとするものである。
かのハルモナ神聖朝の史官ゼマル氏は政治と真実の間で、人として葛藤しつつ、あのような詳細な史書を編纂した。
尊敬すべき御人である。
一方で、私にも特技がある。
それは、多少なりとも人の心が見えることである。
私は私の特技を活かし、歴史に名を残す人々の心を記そうと思う。
否。
歴史に名を残さない、一般の人々にもまた焦点をあてよう。
彼らが大乱の時代に何を思い、そしてどう我々につないできたのか。
それを知り、今の時代が受け継いできた価値を知る一助になれば幸いである。